未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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投げてこすってカーリング体験記

私を常呂に連れてって!

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.106 |25 January 2018
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#7ボーリングをはるかに上回る楽しさ

余裕を見せている僕だが、この時、実は呼吸が乱れに乱れていた。

 1時間が本当にあっという間に経ち、僕は氷上で汗だくになりながら、カーリング体験を終えた。感想は、とにかく難しくて面白い!! 想像をはるかに超える体力を使うから、充実感もある。はっきり言って、ボーリングとは比べ物にならないほど楽しい。もし常呂町のカーリングホールみたいな施設が大都市にあったら、流行るに違いない。白畑師匠に「またやりたいです!」と言ったら、「ぜひまた常呂町へ!」と素敵な笑顔を返してくれた。

 それにしても、である。僕が体験中、別のシート(ボーリングでいうレーンのこと)では地元の若者が何人かトレーニングに励んでいた。僕の身の回りにはカーリングの選手どころか、カーリングを経験したことがある人すらいないが、常呂町には、平日の午後に若者がカーリングをする、カーリング場に足を運ぶという文化があるのだ。

僕が体験中、近くのシートでトレーニングしていた若者たち。

 なぜそうなったのか。「アドヴィックス常呂カーリングホール」の運営管理を請け負っているNPO法人常呂カーリング俱楽部の事務局長、鈴木繁礼さんに話を聞いた。

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未知の細道 No.106

川内イオ

1979年生まれ、千葉県出身。広告代理店勤務を経て2003年よりフリーライターに。
スポーツノンフィクション誌の企画で2006年1月より5ヵ月間、豪州、中南米、欧州の9カ国を周り、世界のサッカーシーンをレポート。
ドイツW杯取材を経て、2006年9月にバルセロナに移住した。移住後はスペインサッカーを中心に取材し各種媒体に寄稿。
2010年夏に完全帰国し、デジタルサッカー誌編集部、ビジネス誌編集部を経て、現在フリーランスのエディター&ライターとして、スポーツ、旅、ビジネスの分野で幅広く活動中。
著書に『サッカー馬鹿、海を渡る~リーガエスパニョーラで働く日本人』(水曜社)。

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
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きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。