未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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投げてこすってカーリング体験記

私を常呂に連れてって!

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.106 |25 January 2018
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#2日本一の「カーリングどころ」

オールシーズンプレーできる「アドヴィックス常呂カーリングホール」。

 1月某日、羽田から女満別空港に降り立った僕は、レンタカーで北海道北見市の常呂町(ところちょう)に向かった。常呂町は、日本一の「カーリングどころ」として知られる。

 トコロでなぜ、滑稽だと思っていたカーリングに興味を持ち、わざわざ常呂町まで行ったのかといえば、昨年末にたまたま観たテレビ番組がきっかけだ。その番組では、2月9日に開幕を迎える韓国のピョンチャン五輪で注目の競技のひとつとして女子のカーリングを取り上げていて、常呂町が紹介されていた。

 その時は「へ~」とぼんやり見ていたんだけど、なんとなく気になって調べてみたらピョンチャン五輪に出場する女子代表5人のうち4人が常呂町出身者で、さらにこれまでのカーリング女子・日本代表選手の半数以上を輩出しているというから驚きだ。ちなみに、北海道最大の湖「サロマ湖」に面した常呂町は、人口4000人弱。この小さな町から日本代表選手を何人も生み出しているその理由を知りたくなったのだ。

 せっかくならカーリング体験もしてみたいと思って調べてみたら、北見市のホームページに、カーリング専用屋内競技場「アドヴィックス常呂カーリングホール」で長野五輪に出場した元日本代表選手が指導してくれるという情報が!どんなスポーツであれ、元日本代表選手に指導してもらえる機会など滅多にない。これはもう行くしかない!

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未知の細道 No.106

川内イオ

1979年生まれ、千葉県出身。広告代理店勤務を経て2003年よりフリーライターに。
スポーツノンフィクション誌の企画で2006年1月より5ヵ月間、豪州、中南米、欧州の9カ国を周り、世界のサッカーシーンをレポート。
ドイツW杯取材を経て、2006年9月にバルセロナに移住した。移住後はスペインサッカーを中心に取材し各種媒体に寄稿。
2010年夏に完全帰国し、デジタルサッカー誌編集部、ビジネス誌編集部を経て、現在フリーランスのエディター&ライターとして、スポーツ、旅、ビジネスの分野で幅広く活動中。
著書に『サッカー馬鹿、海を渡る~リーガエスパニョーラで働く日本人』(水曜社)。

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
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