未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
81

本当にネギとこんにゃく以外なにもないのか!?

下仁田町アポなし探訪!

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.81 |25 December 2016
この記事をはじめから読む

#12巨大な山車が練り歩くお祭り

 最後に新井さんに「下仁田の何が好きですか?」と尋ねたら、お店のすぐ近くにある諏訪神社の秋季例大祭を挙げてくれたんだけど、そこでもこんにゃく大臣が大活躍!

「天保年間(1830~1844)から伝わるお祭りなのですが、この日ばかりは『こんなに人がいたのか!』と思うほど、大勢の人が集まります。祭りの見所は7台の山車で、等身大の人形が乗っている大きなものです」

「この山車、実は『だし鉄』と呼ばれた名人、山本鉄五郎さんが戦前に作ったモノで、東京の神田にあったんですが、路面電車を通すということで町に電線を走らせたら、山車を通せなくなったそうです。それで、下仁田のこんにゃく大臣が買って持ってきたんです」

「良かったら見てください」とお祭りの様子を収めたDVDを頂いたので帰京後に見てみたら、高さが3メートルぐらいあって、大きいというより巨大! この立派な山車を7台も購入したこんにゃく大臣、さすがです!

このエントリーをはてなブックマークに追加


未知の細道 No.81

川内イオ

1979年生まれ、千葉県出身。広告代理店勤務を経て2003年よりフリーライターに。
スポーツノンフィクション誌の企画で2006年1月より5ヵ月間、豪州、中南米、欧州の9カ国を周り、世界のサッカーシーンをレポート。
ドイツW杯取材を経て、2006年9月にバルセロナに移住した。移住後はスペインサッカーを中心に取材し各種媒体に寄稿。
2010年夏に完全帰国し、デジタルサッカー誌編集部、ビジネス誌編集部を経て、現在フリーランスのエディター&ライターとして、スポーツ、旅、ビジネスの分野で幅広く活動中。
著書に『サッカー馬鹿、海を渡る~リーガエスパニョーラで働く日本人』(水曜社)。

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。