牧場を出る頃には、すっかり冷え込んでいたので、温泉で温まろう！　と移住コーディネーターの高橋朱さんが勧めてくれた温泉「荒船の湯」に寄ってみたら、なんと休日！　アポなし計画なしの取材だから、こんなこともあるさ、また下仁田に来る理由ができたと割り切って、次は「下仁田ネギのグラタンが美味い」（松本さん）という食堂、安兵衛に向かった。下仁田まで来て、下仁田ネギを食べずに帰るわけにはいかんでしょう！

　このお店、実は一番のすぐ近くにあり、昼食後に寄ってみたら既にお昼休みに入っていたので、「夜に寄ります」と伝えていた。もちろん、アポなしで取材のお願いをしたら、4代目のご主人、新井渉さんが快諾してくれた。こんなに取材のしやすい町も珍しい！

　まずは、下仁田ネギのグラタンを実食。新井さんによると「下仁田ネギは霜が3回降りると本当の甘みが出る」そうで、だいたいクリスマス前後が食べ頃ということだっだけど、グラタンに埋もれたネギは、すでに十分に甘い！　濃厚でクリーミーなチーズとネギの歯ごたえ、甘みが絶妙なハーモニーを奏で、あっという間に完食してしまった。