聞いてびっくり! 面白すぎる! 129年前に、福沢諭吉の塾生が「日本人の体格をよくする」なんていう大義を持って作った牧場が下仁田にあるなんて!
ちなみに、創業者は「草と牛は一体のものである」という言葉を残していて、神津牧場は今でもその言葉をかたくなに守って牛の放牧を続けながら、牛乳、チーズ、バター、ヨーグルトなどを作って運営しているそうだ。特にバターは長野や群馬の近隣の人が快気祝いなどで購入していくそうで、明治の頃からいまでも高い評価を得ているのである。
最近では観光に力を入れていて、放牧している牛に触れるガイドツアーも実施。夏季に併設のロッジに宿泊すると、時には須山さんがナイトツアーに案内してくれるという。夜になると周囲の山から下りてきた鹿やイノシシに出会ったり、星が間近に見えるそう。街灯もない真っ暗闇の牧場を歩くなんて、なんだかずいぶんと楽しそうじゃないですか!
お話を聞いた後、牧場を案内してもらったら、なんとちょうど牛が出産したところで、小さな牛が身体から湯気を立てていた。聞けば出産も人間が管理せず、自然に任せているとのこと。日本最古の牧場、歴史もそうだけど、いろいろと興味深いぞ!
川内イオ