未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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本当にネギとこんにゃく以外なにもないのか!?

下仁田町アポなし探訪!

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.81 |25 December 2016
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#5餃子の皮を手作りしながら52年

 おばあちゃんは現在78歳。お店は東京五輪の年、昭和39年にオープンした。

「最初は主人がひとりでお店をやっていたんだけど、途中から手伝うようになりました。もう店を始めてから52年ですよ。餃子の皮は、店を始めた時から作ってますね。一度、餃子の皮を買ったことがあるんだけど、やっぱり味が違うのよね」

「何年か前に大雪の日があって、店を開けられなかったからそのまま辞めようかなと思ったんだけどね。こうやって町の人がきてくれるから、お店をお終いにできないんですよ(笑)。仕事をしながらこうやってお客さんと話ができることがやりがいですね」

 驚いたのは、今年2月から一緒に働いているという若者が地域おこし協力隊ということ。若者によると「地域おこし協力隊が飲食店で働いているのは全国でもここだけ」とのことで、きっと下仁田の町の人たちが「お店を続けてほしい、おばあちゃんをサポートしたい」と思ったのだろう。店に入って数分だけど、そう思う気持ちがわかる気がするお店である。

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未知の細道 No.81

川内イオ

1979年生まれ、千葉県出身。広告代理店勤務を経て2003年よりフリーライターに。
スポーツノンフィクション誌の企画で2006年1月より5ヵ月間、豪州、中南米、欧州の9カ国を周り、世界のサッカーシーンをレポート。
ドイツW杯取材を経て、2006年9月にバルセロナに移住した。移住後はスペインサッカーを中心に取材し各種媒体に寄稿。
2010年夏に完全帰国し、デジタルサッカー誌編集部、ビジネス誌編集部を経て、現在フリーランスのエディター&ライターとして、スポーツ、旅、ビジネスの分野で幅広く活動中。
著書に『サッカー馬鹿、海を渡る~リーガエスパニョーラで働く日本人』(水曜社)。

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。