突然の闖入者を温かく迎えてくれたのは、下仁田町観光協会の松本秀信さん、加庭紀夫さん、同町移住コーディネーターの高橋朱さん。観光協会の方に「仕事とか関係なしに、下仁田で個人的に好きな場所やモノを教えてください!」という無茶ブリに「え!?」と驚きつつも、快く話を聞かせてくれた。
松本さん「僕は神津牧場の景色が好きです。日本じゃないような風景が見えるんですよ。縁結びだけじゃなくて、縁切りの願掛けもある中之嶽神社も面白いですね。グルメでいえば、洋食屋で修行してきたシェフがいる安兵衛と、定食屋の一番。安兵衛は季節限定で出している下仁田ネギのグラタンが美味いんです! 一番は何といっても餃子。おばあさんが店をやっているんだけど、皮から餃子を作っていて、それが安くて美味しい!」
加庭さん「一番は確かに美味いね! もし行くならタンメンがおススメですよ。あとは洋食レストラン日昇軒。大正時代から営業している和洋食のレストランで、上品な味ですね。甘いモノなら、古月堂のあんドーナツと嶋屋のあんこまんじゅう。嶋屋のまんじゅうは、あんこのなかにインゲン豆が入っていて、珍しいんですよ。あれは美味い!」
「仕事関係なしに」と前置きしたのが功を奏したのか、松本さんと加庭さん、かなりアツく下仁田町のお気に入りについて語ってくれる。最近移住コーディネーターとして働き始めたばかりという高橋さんは、先輩ふたりの勢いに押されている様子だったけど、「私は荒船の湯のサウナが好きです。低温なので、長く入っていられるので」と教えてくれた。
これこれ、僕が求めていたのは! 旅といえばグルメと風景! 時計を見ればちょうどお昼時。3人に話を聞いている時から、気分はタンメン&餃子だった。まずは一番に!
川内イオ