大館駅に降り立つと、すぐに気づいたことがある。町に溢れる忠犬ハチ公。駅の構内には「ハチ公神社」があり、観光案内所にもアニメ的なハチ公像がある。駅前にはハチ公の解説と並んで銅像が建ち、ハチ公号という名前の路線バスが走っていた。ハチ公が生まれた町ということで、まるで「おらが町のスター」のような扱いだ。
恐らく、日本の大半の人にとってハチ公と言えば渋谷駅前の銅像というイメージがあるなかで、これほど全力でハチ公を推している町があるとは! せっかくなので、駅前にあったハチ公像の解説の一部を紹介しよう。
渋谷駅前のハチ公の銅像は1934年に完成し、その除幕式にはハチ公自身も参加したそう。生きているうちに銅像になるなんて、ハチ公もびっくりしただろう。このハチ公像はしかし、戦時中の1944年に金属類回収令で供出されたため、1948年に改めて現在の像が再建されたそう。
大館のハチ公像は1935年に完成したけど、同じく1944年の金属類回収令によって供出。しばらくの間、台座だけが残されていて、1987年に銅像が再建された時、もとの台座におさまった。2代目の除幕式の際には、東京・上野の国立科学博物館に所蔵されているハチ公のはく製と対面したそうだ。剝製と銅像の対面って、なんかシュールですね。
一番のトリビア的な情報は、大館市のハチ公像は若かりし頃のハチ公をモデルにしていて両耳がぴんと立っているのに対し、渋谷のハチ公像は晩年のハチ公をモデルにしていて左耳が垂れているということだった。
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川内イオ