金華山の桟橋から神社の境内までは、歩いて10分ほど。金華山の緑が濃く、境内はとても静かで清々しい。深呼吸をすると、脳と身体の細胞が喜んでいる気がする。
境内に入ると、2頭の鹿がくつろいでいた。金華山では、その昔、神様が鹿に乗って現れたという言い伝えから、鹿は「御神鹿(ごしんろく)」として尊ばれている。
ちなみに、パワースポットは何カ所かあり、大国主神と菅原道真を奉った金樁(かなぐい)神社、樹齢800年のご神木、お金についた不浄を洗い流す銭洗場と弁財天泰安堂、子宝に恵まれるという子安地蔵などがある。
金華山には、大きなこぶがある木がいくつか生えているんだけど、船長曰く、「木のパワーが溢れてこぶになる。調子が悪いところをこぶにつけると良くなる」ということなので、頭をよーく擦りつけておいた。
船長について参加者みんなで歩いていたら、参加者のひとりが蛇を見つけた。すると、船長が興奮した口調になった。
「弁財天がお供に連れてきたのが蛇なので、ここでは蛇がとても大切にされているんです。毎年5月の初巳の日(※巳=へび)から一週間行われる初巳大祭には、たくさんの参拝客がきます。金華山で蛇を見るなんて、皆さん、ラッキーですよ。金運開運間違いなし!」
船長の言葉に、一同、「おお!!」とどよめき、普段なら「蛇、こわーい」と言いそうな女性まで、一斉に蛇を写真に撮り始めた。僕ももちろん、シャッターを押しまくる。
川内イオ