そろそろ9時25分発の列車の時刻が迫ってきた。石川社長と鉄道部の黒川さんに見送られながら、いよいよ五井駅を出発!
今回の旅は河川や地質の専門家たちが一緒だ。特に地質の専門家である大里さんと坂元さんは、数年前から「千葉セクション」を見学しているという。列車の中でハイキングの準備をしつつ、地層について、いろいろと教えてもらう。
途中、数分間ほど停車する里見駅のホームで、事前に予約していたお弁当を受け取る。小湊鐵道では、こうして途中駅のホームでお弁当を買うのを楽しみにしているお客さんも多い。
さらにこの駅ではもう一つ、珍しいものが見られる。「タブレット交換」である。タブレットとは、要するに通行手形のようなもので、単線の小湊鉄道で車両同士が衝突しないように運行するための大切なものだ。輪っかのようなケースに通券などが入っているものをまとめて「タブレット」と呼んでいる。閉塞区間(すれ違いが出来ない区間)に、ひとつしか存在しないので、それを持つ車両は安心して運行できる。里見駅と上総牛久駅では、このタブレットの交換があるのだ。
ホームにはタブレット交換を撮影しようと待ち構えるお客さんがたくさんいた。私も慌ててホームに降りてパチリ!
松本美枝子