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金山町(かねやままち)を知っていますか?
金山町へは磐越自動車道・会津坂下(あいづばんげ)ICが便利。沼沢湖へ行く前に日本三大虚空蔵尊(こくぞうそん)の一つ「福満虚空蔵尊(ふくまんこくぞうそん)」へ立寄ってみるのもよいと思います。泊まりは湖畔でオートキャンプ?それとも町内の温泉?
1.福満虚空蔵尊圓蔵寺(ふくまんこくぞうそんえんぞうじ)
柳津町(やないづまち)にある、約1200年前に会津の名僧・徳一大師(とくいつだいし)が開創した寺。本尊の虚空蔵尊は、弘法大師(こうぼうだいし)が唐から持ち帰った霊木で彫ったとも伝えられています。またこの寺の建立の際に赤牛が現れ木材を運んだという伝説があり、有名な郷土玩具「赤ベコ」の発祥とされています。
本堂は風格のある堂々とした建物(写真右上)。舞台上から見下ろせる大きくカーブを描く只見川(ただみがわ)がまた絶景です(写真右)。
福満虚空蔵尊の周辺にはまんじゅう屋さんが多数あります。名物は「あわまんじゅう」。蒸し立てをその場で食べるのがおいしい。他に茶まんじゅう、栗まんじゅうなどもあります(写真右黄色があわまんじゅう、茶色が茶まんじゅう)。
福満虚空蔵尊圓蔵寺の詳細駐車場 敷地の裏手に専用駐車場有(無料)。国道252号から駐車場までは道がやや狭いので注意。
2.沼沢湖(ぬまざわこ)周辺
金山町のシンボルともいえる沼沢湖は、約5600年前にできた面積約3km2のカルデラ湖(写真右)。
ブナやミズナラの森に囲まれ、水深96mは福島県内最深。
その深く湛えられた湖には大蛇の伝説が残っています。いわく、湖の主である大蛇はたびたび人畜に害をなしたことから、鎌倉時代に時の領主・佐原十郎義連(さはらじゅうろうよしつら)がこれを退治したとか。毎年8月初旬にはこの伝説を再現した祭りが湖上で行われます。
また、金山町は椎名誠(しいなまこと)氏が監督した映画「あひるの歌が聞こえてくるよ」のロケも行われました。沼沢湖畔もロケ地の一つです。静かな森と湖ですが、ヒメマス釣りやバードウォッチング、キャンプを楽しむこともできます。
沼沢湖キャンプ場から少し山側へ入ったところに「妖精美術館(ようせいびじゅつかん)」があります。いかにも妖精がいそうな森ということで建てられた美術館内には、妖精にまつわる絵画や人形等が展示されています(写真右)。洋風の小さな建物ですが、不思議と周囲との違和感がありません。(おおむね11月から翌年4月の間は冬季閉鎖です。開館日はホームページなどであらかじめご確認ください。)
妖精美術館に隣接して「椎名誠写真館(しいなまことしゃしんかん)」があります(写真右)。椎名誠氏の写真館は全国でも珍しく、椎名誠氏が世界の辺境の地で撮影された貴重な映像や、旅先での何気ない日常を優しい視線でとらえたスナップ写真に、心和ます珠玉のキャプションが添えられています。(おおむね11月から翌年4月の間は冬季閉鎖です。また基本的に土日祝祭日のみの開館(時期によっては土曜日も休館)です。開館日は椎名誠写真館ホームページなどであらかじめご確認ください。)
駐車場 湖畔のキャンプ場に駐車場有(無料)。妖精美術館には専用駐車場有(無料)。
沼沢湖周辺の道路は、冬季閉鎖の場合があるので注意。
3.早戸温泉(はやとおんせん)つるの湯
沼沢湖から第二沼沢発電所を横目に山道を下り、只見川を渡って三島町に入ると、公営の日帰り入浴・湯治施設、早戸温泉(はやとおんせん)「つるの湯」があります。
その昔、只見川大渓谷の巨岩の下に一羽の鶴が飛来し、清冽な温泉に傷ついた足を浸しているのを見た農民が、自らも入浴したところ、一浴にして手足の傷や腰痛疲れが癒され、人助けのため、湯治場を開いたのが由来だと言われています。源泉かけ流しの天然温泉で、傷やリューマチなどに効果があるとされています。
露天の薬湯につかりながら只見川渓谷の四季のうつろいを楽しめるほか、屋形船も運航されています。
(写真は上から、つるの湯、屋形船「つるの湯丸」)
駐車場 つるの湯建物前に駐車場有(無料)
4.こぶし館(かん)・旧五十島家住宅(きゅういがしまけじゅうたく)
こぶし館
アザキ大根畑
早戸温泉郷から国道252号を南に進み、只見川を渡ってほどなく、物産販売や歴史民俗資料展示などがある施設「こぶし館」があります。名物「アザキ大根高遠(たかとお)そば」は、奥会津金山の高原の冷気と陽気に育まれた蕎麦と、特産の「アザキ大根」という辛味大根をそばつゆにすり下ろして食べるそばです。椎名誠氏が絶賛した「かつ丼」もあります。
旧五十島家住宅
この「こぶし館」に隣接して福島県指定重要文化財「旧五十島家住宅(きゅういがしまけじゅうたく)」があります。これは18世紀半ば以前に建てられたこの地方の農家住宅です。当時の平均的な農民の家屋よりは大きめとのことですが、やはり豪雪地帯にも耐えうるようにでしょうか、がっしりとした造りに感じられます。
金山町では明治の頃から天然の炭酸水が湧き出ていたそうですが、地元企業がそれを2004年に商品化、「心水(しんすい)」として販売されています。2008年、2009年にはモンドセレクションで2年連続グランドゴールドメダル(最高金賞)を受賞した逸品で、「こぶし館」でも買えます(250ml、250円)。微細な泡が渇いたのどに心地よく、青いボトルも涼しげです(写真右)。
駐車場 こぶし館に駐車場有(無料)
神秘の町で一夜を過ごした後は、奥会津の自然と文化の代表的なスポットをご案内します。
注意)
金山町内の国道400号線で落石により通行止めになっている区間があります。このため、金山町から「からむし織の里」「塔のへつり」「大内宿」へ行くには迂回が必要です。迂回路や復旧時期については、福島県のホームページをご覧ください。
5.玉梨(たまなし)とうふ茶屋(ちゃや)
玉梨とうふ茶屋
国道252号から南に進むと間もなく、JR会津川口駅の手前に国道400号への分岐の交差点があり、そこを国道400号「南会津方面」に進みます。
国道400号を進むことおよそ20分ほどで玉梨温泉郷に出ます。その温泉街を抜けると間もなく、「玉梨とうふ茶屋」があります。
青ばと豆
百年水
抜けるような青空と見渡す限りの大自然の中ですくすくと育った「青ばと豆(枝豆)」と、標高千百メートルのブナ林からとうふ茶屋まで百年かかって湧き出るという「百年水」とを合わせ、こだわりの技で作り上げた逸品です。ほんのり枝豆の香りがとうふの旨みを引き立てます。ぜひご賞味ください。
駐車場 店の周辺に駐車場有(無料)
6.からむし織(おり)の里
金山町を抜けるとお隣の昭和村(しょうわむら)に「からむし織の里」があり、「からむし工芸博物館(こうげいはくぶつかん)」や「織姫交流館(おりひめこうりゅうかん)」(写真右)などがあります。
からむしは、イラクサ科に属する宿根草(しゅっこんそう)の植物で、苧麻(ちょま、からむし)、または青苧(あおそ)といい、一般的に畑で栽培するからむしの繊維を青苧(あおそ)と呼んでいます。
からむしを原料とする上布(じょうふ)の生産地では、越後(えちご)(越後上布(えちごじょうふ)・小千谷縮(おぢやちぢみ))や宮古(みやこ)(宮古上布(みやこじょうふ))、石垣(いしがき)(八重山上布(やえやまじょうふ))などがあり、昭和村は本州における唯一、上布原料の産地となっています。
駐車場 駐車場有(無料)
7.塔のへつり
からむし工芸博物館から国道400号を経て国道121号を阿賀川(あががわ)(大川(おおかわ))沿いに会津若松方面へ進み、途中右に入って会津鉄道を越えると国の天然記念物「塔(とう)のへつり」です。「へつり」とはこの地方の言葉で川に迫った崖(がけ)や急斜面をさします。
凝灰岩(ぎょうかいがん)等でできた断崖が浸食作用で削られ、塔のような形状の様々な奇岩を作り出しており、吊り橋を歩いて渡りながら、これらの奇岩を間近に見ることができます。その奇抜な姿は自然が作り出した芸術そのもの。新緑の頃は白い岩肌と木々の緑のコントラストが鮮やかです。
駐車場 近くに駐車場有(無料)。駐車場から階段を下り吊り橋へ。
8.大内宿(おおうちじゅく)
大内宿は日光と会津若松を結ぶ旧会津西街道(あいづにしかいどう)(下野街道(しもつけかいどう))沿いにあり、江戸時代に宿場町として栄えた町。茅葺(かやぶき)屋根の家屋が旧街道沿いに並び、当時の風情を色濃く残す場所として有名になりました。
今は、各家屋はそば屋や土産物屋となっています。生のネギ1本を箸代わりに使って食べる「ねぎそば」を出す店もあります。
街道は300mほど。街道の先に小高い丘がありそこの神社から入口方面を眺めると、家屋が連なっている様を見渡すことができます。
駐車場 入口付近に広い駐車場有(有料)
周辺SA/PAのご案内
五百川(ごひゃくがわ)PA(上下線)
一度食べたらくせになるポルトガルの「メロンパン」(180円)はおすすめの逸品です。東名高速道路・海老名(えびな)SAでも大好評ですが、東北のSA・PAで購入することができるのは五百川PAだけ。また、梅がまるまる一個入った食べ応え満点の「梅どら」(170円)もおすすめです。
磐梯山(ばんだいさん)SA(上下線)
晴れた日には雄大な磐梯山を眺めることのできる磐梯山SAから、スナックコーナーのおすすめメニューをご紹介します。 上り線側の自慢は「喜多方(きたかた)醤油(しょうゆ)ラーメン」(500円)。ちぢれ太麺と熟成スープの絡み具合が最高です。下り線側なら地元会津名物の「ソースカツ丼」(580円)。温かなご飯の上に、シャキシャキのキャベツと濃厚なソースにくぐらせたカツを合わせました。どちらも一度食べたらくせになる味。ぜひご賞味くださいませ!!
また、磐梯山SA(下り線)においては、このドライブコースと周辺の美しい風景写真を展示しています。今まで気づかなかった奥会津の自然に出会えるかもしれません。ぜひお立ち寄りください。
注)記事は平成21年7月現在のものです。観光スポットは、NEXCO東日本社員が実際に行ってみた箇所をご紹介していますが、お客様が実際に訪れる際は、各スポットのホームページ等で時間・料金等を事前にご確認ください。
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