未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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将棋ブーム「将棋の街」は今

将棋駒の生まれる街

文= ウィルソン麻菜
写真= ウィルソン麻菜
未知の細道 No.98 |10 September 2017
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#6蕎麦屋で涼む天童の夏

大きな水車が目印のお蕎麦屋さん。

 すると目の前に大きな水車が現れた。水の流れる音が涼しい。「水車生そば」は、ボランティアガイドの佐藤さんにもオススメされた蕎麦屋のひとつで、ツウの方が通うという。

 混みあった店内に入ると、幸い並ばずに席に着くことができた。基本のざるそばをひとつ、注文する。

 ほどなくして、やってきた蕎麦の太いこと! なかなか上手く啜ることができない。歯応えのある極太の麺は、噛むたびに蕎麦の香りがする。

水車生そばのざるそば。満足感たっぷりだ。

「天童には太麺、細麺、いろいろな蕎麦がありますから、お客様に『どちら派ですか』と好みを聞いてから、オススメのお店を紹介しています」

 と、佐藤さんが言っていた。確かにこの太さ、好みが分かれそうだ。よく噛んだからか、最後に蕎麦湯を飲み終わったときはかなり満腹だった。天童の他の蕎麦も、ぜひ食べてみたい。

 水車生そばの隣には、栄春堂という将棋駒の実演販売所がある。小さなお土産屋さんだが奥では職人たちが将棋駒を作るところを見学できる。受付のおばあちゃんに聞いたら、なんと50年も続いているお店なんだとか! 天童市を訪れたら、覗いてみるのも面白いかもしれない。

栄春堂で実演を見るときは、お昼休みの時間を避けて。
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未知の細道 No.98

ウィルソン麻菜

1990年東京都生まれ。学生時代に国際協力を専攻し、児童労働撤廃を掲げるNPO法人での啓発担当インターンとしてワークショップなどを担当。アメリカ留学、インド一人旅などを経験したのち就職。製造業の会社で、日本のものづくりにこだわりを持つ職人の姿勢に感動する。「買う人が、もっと作る人に思いを寄せる世の中にしたい」と考え、現在は野菜販売の仕事をしながら作り手にインタビューをして発信している。刺繍と着物、野菜、そしてインドが好き。

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
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