未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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将棋ブーム「将棋の街」は今

将棋駒の生まれる街

文= ウィルソン麻菜
写真= ウィルソン麻菜
未知の細道 No.98 |10 September 2017
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#5下を向いて歩こう

道路に描かれた詰将棋。市内を解いて回るのも楽しい。

 強い日差しの中、観光ガイドの佐藤さんにもらった地図を見ながら、太い道をまっすぐ進んでいく。ふと、「上ばっかり見てると見逃しちゃうからね」と言われたのを思い出す。この天童市では道路に詰将棋の問題が描かれているというのだ。それからは上や下を交互に見ながら歩くこと、およそ15分。

 あった!! 床に描かれた詰将棋。手持ちの駒が決められていて、そこからどのように勝負するかを考えるものだ。あの藤井四段も小学生の頃からやっていたという詰将棋が、天童市内では19ヶ所の道端で楽しめる。

 詰将棋と睨み合っていたら、首の後ろがじりじり暑い……。その日の天童市の気温は24度。日差しのせいか、気温以上に暑く感じる。日陰を求めて、私はまた歩き出した。

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未知の細道 No.98

ウィルソン麻菜

1990年東京都生まれ。学生時代に国際協力を専攻し、児童労働撤廃を掲げるNPO法人での啓発担当インターンとしてワークショップなどを担当。アメリカ留学、インド一人旅などを経験したのち就職。製造業の会社で、日本のものづくりにこだわりを持つ職人の姿勢に感動する。「買う人が、もっと作る人に思いを寄せる世の中にしたい」と考え、現在は野菜販売の仕事をしながら作り手にインタビューをして発信している。刺繍と着物、野菜、そしてインドが好き。

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
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