強い日差しの中、観光ガイドの佐藤さんにもらった地図を見ながら、太い道をまっすぐ進んでいく。ふと、「上ばっかり見てると見逃しちゃうからね」と言われたのを思い出す。この天童市では道路に詰将棋の問題が描かれているというのだ。それからは上や下を交互に見ながら歩くこと、およそ15分。
あった!! 床に描かれた詰将棋。手持ちの駒が決められていて、そこからどのように勝負するかを考えるものだ。あの藤井四段も小学生の頃からやっていたという詰将棋が、天童市内では19ヶ所の道端で楽しめる。
詰将棋と睨み合っていたら、首の後ろがじりじり暑い……。その日の天童市の気温は24度。日差しのせいか、気温以上に暑く感じる。日陰を求めて、私はまた歩き出した。
ウィルソン麻菜