しばらく町を歩いて実感したのは、中央通りと裏通りのギャップ。
善光寺に向かってまっすぐ伸びる中央通りは、ピカピカに磨かれた石畳が敷いてあり、広々とした道の両脇には、これまたピカピカに内装の整ったお土産屋さんが並んでいたりします。観光バスから降りてきた団体のお客さんが次々と吸い込まれていくので、入れ替わりも激しく、お店は常に賑わっています。
それに比べて、裏通りは道も細かったり、太かったり、曲がっていたり。住宅や昔ながらの商店に紛れて小さなお店が点在しています。外観は空き家の名残を残していて、ちょっと分かりにくかったりするのも宝探し気分。中に入ると、内装はおしゃれで手入れが行き届いているから驚きます。中央通りに比べると観光客は少ないですが、お店の前を通りかかった地元の人と窓越しに手を振りあったり、おしゃべりしたりで活気があります。
おしゃべりといえば、「たくさんの人が話を聞きに訪れる金属造形作家がいるよ」と聞いて、訪ねてみることにしました。
ライター 志賀章人(しがあきひと)