神奈川県三浦市
別名「奇跡の森」とも呼ばれる小網代の森。なにが、どうミラクルなの!?と気になって向かったのは三浦半島。川の源流から干潟まで歩きながら全身で感じた、稀有な自然とそれをお世話する人間たちの優しい物語。
最寄りのICから【E16】横浜横須賀道路「衣笠」を下車
最寄りのICから【E16】横浜横須賀道路「衣笠」を下車
目の前を巨大なアゲハ蝶がひらひらと優雅に横切った。急いでカメラを構えるが、ファインダーに入らない。蝶はしばらく草木の合間を飛び回ると、谷の奥深くにさっと飛び去っていった。
わあ、あんな大きなアゲハ蝶を見たのはいつぶりだろう!?
「ジャコウアゲハですねー」
ニコニコと教えてくれるのは、隣を歩くガイドの西池淳一さん。「ゆっくりお散歩しながら谷を降りていきましょう」
私たちは、中央の谷と呼ばれる場所を歩いていた。
「ここには何種類くらいの生き物がいると思いますか」
青い色のトンボ、森の中をはねまわるバッタ、小さなヤモリ……
歩き始めてたった2分くらいで多くの生き物に遭遇していた。
なんだか手品でも見ているみたい。ほんの五分までコンビニがあって、車がビュンビュン走って、排気ガスと熱気で息が苦しくなりそうな場所をウロウロしていたのに──。
うーん、と首をひねっていると、「二千種類と言われています。野うさぎもリスも狸もいます」。森の奥には、フクロウも住んでいるそうだ。
二千種類。その大きな数字がうまく飲み込めなかった。なにしろ、普段私が見ている生き物といえば、猫と、犬とカラスとダンゴムシくらいなのだ。
ここは小網代(こあじろ)の森。
一度聞いたら忘れられないようなかわいらしい名だが、別名“奇跡の森”とも呼ばれる。
京浜急行で品川から75分、都心から車でも90分ほどでたどり着くのは、神奈川県の三浦半島。油壺と聞けば「ああ、あの辺か」とわかる人も多いかもしれない。そう、つまりは東京の首都圏にこんなスゴイ場所があるのだ。
未知の細道の旅に出かけよう!
三浦半島の海と自然を満喫プラン 1泊2日
予算の目安1万5千円〜
※本プランは当サイトが運営するプランではありません。実際のお出かけの際には各訪問先にお問い合わせの上お出かけください。
川内 有緒