未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
84

人生には、
人生に必要のないものが、
必要だ。

煙とシーシャを囲んで話をしよう。

文= 志賀章人
写真= 志賀章人
未知の細道 No.84 |10 February 2017
この記事をはじめから読む

#2煙は異なもの味なもの

 これ、ぼくも吸わせてもらっていいでしょうか?

 ボクのでよければもちろんです。吸いかたは覚えてますか?

 教えてもらってもいいでしょうか?

「ふかし」でいいんですよね。ぶくぶくと音がなるまで吸って、口からホースを離したら口をあける。こんな感じです。

ぶくぶくぶく……

 で、悪い例が「フー!」っと吹いたりとか、「……ン!」と肺にいれたりとか。煙も味も薄くなるんです。

 肺にいれなくていいとは知りませんでした。……いただきます。

ぶくぶくぶく……

 亮さんは技もできるんですか?

 輪っかならできますよ。

ぶくぶくぶく……

 ほかにはトルネードという技もあります。

ぶくぶくぶく……

 すごい、はじめて見ました。

 こういう技は「トリック」と呼ばれています。

 なんだかスノーボードやサーフィンみたいですね。

 アメリカだとプロがいるんですよ。日本もですけどタバコはメディアで宣伝できないじゃないですか。そのぶんYoutubeで育っていて、水タバコのYoutuberを「フーカーレビュワー」っていうんですけど、素人が動画でレビューするんです。たとえば……

『このフレーバーは、ゴールデンアルファーヘルのフレッシュミント、新発売のニューパッケージ。きょうはハリルマムーンのステムとハリルマムーンシグネイチャードベースでヌーホース。ココランドの炭をロータスに。エジプシャンボールを使っています。では、吸ってみます。

ぶくぶくぶく……

これくらい煙がでます。いま、吸いはじめて20分。ヒートマネージメントはすごく簡単で炭を強火で燃やすと味がでやすいです。ミントとしてはアルファヘルのラインよりゴールデンアルファヘルのほうが1、2ドル高いだけあって煙の質がいい』

……とか、そういう超マニアックなレビューを言うんですよ。アメリカは水タバコの先進国なのでトリッカーやレビュワーがどんどん出てきてるんですが、日本はまだこれからですね。

 いまのぜんぶ、目の前の水タバコに対してレビューしたんですよね?

 そうですね(笑)。ボクはもう型番とか覚えるぐらい水タバコがもう好きで好きで。

このエントリーをはてなブックマークに追加


未知の細道 No.84

ライター 志賀章人(しがあきひと)

「え?」が「お!」になるのがコピーです。
コピーライターとして、核を書くことで、あなたの言葉にならない想いを言葉にします。
京都→香川→大阪→横浜で育ち、大学時代にバックパッカーとしてユーラシア大陸を横断。その後、「TRAVERINGプロジェクト」を立ち上げ、「手ぶらでインド」「スゴイ!が日常!小笠原」など旅を通して見つけたモノゴトを発信中。次なる旅は、夫婦で世界一周!シェアハウス暦8年の経験から、子育てをシェアする未来の暮らしも模索中。
伝えたいことを、伝えたいひとに、伝えられるようになる。そのために、仕事のコピーと、私事の旅を、今日も言葉にし続ける。
「新聞広告クリエーティブコンテスト」「宣伝会議賞」「販促会議賞」など受賞・ファイナリスト多数。

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。