ところが、会社員生活は2年で一旦の幕引きとなる。革靴職人になるために、仕事をすっぱり辞めてしまったのだ。そこに至るまでに少し時を戻すと、菱沼さんと革靴の出会いは大学1年生まで遡る。
「グッドイヤーウェルテッド製法って知ってる?」
大学の友人との会話のなかで耳慣れない言葉が気になった。その友人は靴屋のアルバイトで学んだことを何気なく話しただけに過ぎないのだが、その小さな一言が菱沼さんのものづくり欲をくすぐったのかもしれない。
「そういう専門用語とか、ちょっとかっこいいじゃないですか。当時は靴を作りたいという気持ちではなくて、単純に『そんな製法あるんだ』と思ってネットで調べて、実際に革靴を買ってみたんです」
初めて買ったのは、ABCマートで手に取った革の1万円のブーツ。それから菱沼さんはじわりじわりと革靴の世界にのめり込んでいく。
未知の細道の旅に出かけよう!
世界一のオーダーメイド革靴
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