お昼休憩を挟んで次に向かったのは「下里瀬 スノーシェッド」だ。シェッドとは土砂や雪崩などの被害を防ぐためのものだ。特にスノーシェッドは雪崩被害を防ぐためのものであり、一見形が似ているスノーシェルターに比べ、つくりはもっと強固だ。さらにこのスノーシェッドは、土砂災害の荷重も想定した構造となっており、つまりロックシェッドの役割も果たしている。
このシェッドは1960年(昭和35年)に竣工され、内部のコンクリートは老朽化が進んでおり、鋼板によって補強がなされている。和澤さんの解説を聞いた参加者は、シェッドの内部の写真を撮りまくりながら歩いていく。
スノーシェッドを出てすぐに、「立山 スノーシェルター」へと辿り着いた。国道148号の真下に、そして川の上にあるこのスノーシェルターは凍結と雪から道路を守るほか、橋梁部からの落雪から道路や車を守る役割も果たしている。
和澤さんの説明を聞いていると、なんと対岸にカモシカが現れた。崖をよじ登って国道の真下に向かっていく。谷間の川の上に構造物と野生動物とが重なり合う、なんとも不思議で美しい風景だった。