未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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めざせ!日本一のサイクリングの街・土浦

路地裏から湖までを巡る自転車の旅

文= 松本美枝子
写真= 松本美枝子
未知の細道 No.123 |10 October 2018
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#2ここが「りんりんスクエア土浦」だ

土浦駅西口から徒歩0分の「りんりんスクエア土浦」

 久しぶりに土浦の市街地を訪れてみると、昨年の今頃と比べて、JR土浦駅周辺は再開発がだいぶ進んでいるようだ。特に土浦駅の西口には新しい市立図書館やギャラリーができていて賑わっている。そして今回の目的地「りんりんスクエア土浦」も、すぐに見つけることができた。なぜならそこはJR土浦駅に直結していたからだ!

大澤さん(左)と井上さん(右)

 中に入ってみると、今日1日案内してくれる自転車の専門店「サイクルスポット」の大澤さんと井上さんが、待っていてくれた。まずは井上さんにスクエア内を案内してもらうことにした。
 「りんりんスクエア土浦は、全国初の駅直結サイクリング拠点施設なんです」と井上さん。茨城県が事業主体となり、土浦市及びJR東日本とが連携してつくったこの施設の1階にはさまざまなタイプの最新の自転車が並ぶ。
またサイクルスポットが運営するサイクルショップ「ル・サイク」が駅のロータリーに面してオープンしている。ここはレンタサイクルの窓口でもある。大澤さんと井上さんは、この「ル・サイク」で行うサイクリングツアーやワークショップなどを、行政機関の人たちともに企画しているのだ。

ル・サイクの通りに面した入口。自転車を押したまま入店可能だ。メンテナンスなどもできる。

 そして特筆すべきは、なんとこの施設内はすべて自転車を押しながら移動できるということ。常に愛車とともに動けるのは、サイクリストにとっては嬉しいだろう。地下1階には荷物を預けるコインロッカーやシャワールームや女性用のパウダールームまで完備されていた。事前に登録すれば、朝5時から深夜1時まで使えるレンタサイクルも並んでいる。地下と1階を結ぶ階段には自転車搬送コンベアもあった。
 サイクリスト向けのサービスをまさにワンストップで提供できるこの施設、とりあえず手ぶらで土浦駅までやって来れば、すぐにサイクリングを楽しむことができる、というわけだ。

施設内はカフェやコンビニも含めて、ブルーのラインに沿って自転車の移動が可能!
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未知の細道 No.123

松本美枝子

1974年茨城県生まれ。生と死、日常をテーマに写真と文章による作品を発表。
主な受賞に第15回「写真ひとつぼ展」入選、第6回「新風舎・平間至写真賞大賞」受賞。
主な展覧会に、2006年「クリテリオム68 松本美枝子」(水戸芸術館)、2009年「手で創る 森英恵と若いアーティストたち」(表参道ハナヱ・モリビル)、2010年「ヨコハマフォトフェスティバル」(横浜赤レンガ倉庫)、2013年「影像2013」(世田谷美術館市民ギャラリー)、2014年中房総国際芸術祭「いちはら×アートミックス」(千葉県)、「原点を、永遠に。」(東京都写真美術館)など。
最新刊に鳥取藝住祭2014公式写真集『船と船の間を歩く』(鳥取県)、その他主な書籍に写真詩集『生きる』(共著・谷川俊太郎、ナナロク社)、写真集『生あたたかい言葉で』(新風舎)がある。
パブリックコレクション:清里フォトアートミュージアム
作家ウェブサイト:www.miekomatsumoto.com

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。