2019年2月に果実酒製造免許を取得し、同年5月、ついにシードルが完成した。初年度は、小野さんと創業メンバーの実家のリンゴ園から仕入れた『ふじ』と『グラニースミス』を使った。
「一次発酵が終わった段階で試飲したら、香りがフルーティーで酸味も適度にあり、手前味噌なんですけど、おいしくて。あの時の味はいまでも忘れられません」
1タンクに800リットルずつ、2本のタンクに入ったシードルを小野さんは何度も味見した。実家のシードルを手に都内の飲食店を回った時から14年の歳月が流れていた。
発売直後に開催された「いいづなシードルガーデン」でも評判は上々。初年度につくった1,600リットル(『2018年1組・2組』1本(330ml)/935円)は無事に完売した。
「うれしかったですね。メンバーとも、これならいけるね、また頑張ってつくっていこうって、前向きな雰囲気になりました」