北海道河東郡鹿追町
北海道にある然別湖は、冬になると完全に凍結する。厳冬期だけ、その湖上に出現するのが「然別湖コタン」。そこは大人たちの「遊び」から始まった――。
最寄りのICから【E38】道東自動車道「芽室IC」を下車
最寄りのICから【E38】道東自動車道「芽室IC」を下車
何年も前から、ずーーーーっと行きたかった場所がある。
冬の然別湖だ。
北海道の十勝管内鹿追町にある然別湖は、標高810メートルにある自然の湖で、冬になると完全に凍りつく。その氷の湖上で開催されているのが、「然別湖コタン」。コタンとはアイヌの言葉で「集落・部落」を表す。
1982年から始まった「然別湖コタン」は、1月末から3月の半ばの厳冬期だけ、氷で作られたバーや雪のブロックで建てたイグルー、氷上露天風呂などが現れる期間限定の集落なのだ。
凍りついた湖上にある氷のバーでお酒を飲んだり、露天風呂に入ったり……目をつぶって想像をしてみるだけで――って、ぜんぜん想像つかないよ! だからこそ、行ってみたい!
そう願って数年、まるで恋するように想いを募らせていた僕は、ようやく取材の機会を得て、鼻息荒く然別湖へ向かった。