未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
205

凍結した湖上で飲み、浸かり、遊ぶ 雪と氷の銀世界「然別湖コタン」

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.205 |10 March 2022
この記事をはじめから読む

#2マイナス11度の湖上へ

帯広空港からバスに乗って、帯広のバスターミナルへ。そこからさらに然別湖行きのバスに揺られて、約90分。早朝5時半に家を出てからちょうど7時間後の12時半に、目的地に着いた。この遠さがなかなか足を運べなかった理由のひとつだけど、実際にはワクワク感が勝ってそれほど長い道のりだとは感じなかった。

湖畔に建つロッジ風の建物の1階にあるのが、然別湖コタンの企画、立案、運営を担っている然別湖ネイチャーセンター。ここで、ウェアやシューズなどをレンタルできるから(有料)、手ぶらで来てもヘッチャラ。僕はこの日のために気合いを入れて、完全防備グッズを持参した。

2階にはカフェがあり、ランチやカフェもできる。

予め取材の依頼をしていたネイチャーセンターで挨拶し、後ほどゆっくり話を聞くとして、僕は競歩ばりの速足で「コタン」に向かった(滑るからね)。

入口の小屋で入場料の500円を支払い(安い!)、視界が開けたその先に見えたのは、真っ白な雪の平原! その上にポツン、ポツンとイグルーが建っている。そうそう、イグルーとはイヌイットが狩りに出た先で雪のブロックを重ねて作る簡易住居のことを指す。かまくらよりもしっかりと作られた雪の小屋というイメージだ。

一面雪に覆われて、凍った湖の上とは思えない風景。

それにしても! なんか違和感のある景色だなあと思って眺めていたら、気がついた。普通の雪原には草木が生えていて、そこに雪が積もってデコボコしているものだけど、凍った湖の上にはなにもない。だから、向こう岸の山までスコーンッとまっ平なのだ。

この日は運よく快晴だったこともあって、その眺望がすごく開放的で気持ちいい! 外に置かれた温度計を見るとマイナス11度。でもテンションが上がっているせいか、それほど寒く感じない。

このエントリーをはてなブックマークに追加

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。