未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
205

凍結した湖上で飲み、浸かり、遊ぶ 雪と氷の銀世界「然別湖コタン」

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.205 |10 March 2022
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#3レンタカーではなくバスを選んだ理由

然別湖コタンではスノーモービル、スノーラフティング、クロスカントリースキー、ガイドウォークなどのアクティビティが用意されている。そのなかで、僕が最初に向かったのは、コタン入口にあるアイスバー。寒い日には、グッと一杯やりたくなるじゃないですか!

アイスバーの店内は、雪と氷のブロックだけで作られているとは思えないほど手の込んだ内装でビックリ! モコモコに着込んだスタッフさんが3人いたので、「ここは日本一寒い職場かもしれませんね」と尋ねると、「このなかは、外よりも暖かいんですよ」と素敵な笑顔で、こちらのハートもホットになる。

手の込んだ造形に思わず見とれてしまうアイスバー。

メニューを見ると、お酒はもちろん、ホットドリンクも充実している。なんとなくイベント的に作られた場所ではなく、ここは紛うことなきバーだ! 僕はオリジナルカクテルを注文し、氷でできたグラスに入れてもらった。

手慣れた様子でお酒をつくってくれるスタッフさん。

グラスに口をつけると、唇がヒンヤリ。でもお酒が身体に流れ込んで、内部はホカホカ。不思議な感覚だ。グラスがどんどん溶けていくのも、面白い。

なにを隠そう、僕はアイスバーでお酒を飲みたかったから、レンタカーではなくバスにした。その選択は大正解! 僕はホッコリいい気分になって、アイスバーを後にした。外に出ると、冷気が気持ちいいぐらいだった。

バーはホールを併設していて、コンサートも開かれる。
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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。