さて、そんな石黒さんの麹で作る味噌のレシピを紹介しよう。大豆や塩の種類によっても味が変わるので、一度作ってみて好みの配合を見つけてほしい。
材料(仕上がりおよそ5キロ)
大豆……1キロ
麹……1.5キロ
塩(仕込み用)……500グラム
茹で汁または水……適量
塩(重石用・安価なものでOK)……1キロ
作り方
1. 大豆を一晩水に浸して戻す。
2. 鍋にたっぷりの水を入れ、指で簡単に潰せるくらいまで大豆を茹でる。
3. 麹はほぐし、塩とよくよく混ぜておく。
4. 茹で上がった大豆は、茹で汁と大豆に分ける(茹で汁は取っておく)。
5. 大豆をすりこぎなどで潰し、冷めたら3と混ぜる。ハンバーグのたねくらいの柔らかさになるよう、茹で汁(水でも可)を加えて調節する。
6. 空気を抜きながらボール状に丸めた5を保存容器に投げ入れる。
7. 上からしっかり押して空気を抜き、ラップをぴっちりかけて塩を重石にする。
8. 容器の周りを消毒薬のついたキッチンペーパーでよく拭き、涼しい場所で8ヶ月以上寝かせる。
※茹で汁を使うと味噌の色が濃くなるので、白めに仕上げたい場合は水を使う。
今年も、ぼちぼち味噌作りに向けて重い腰をあげなくてはならない。こんなに面倒なことをよく続けてきたもんだと自分でも思うが、キッチンを見渡してみると、家庭で作れる調味料って実はそんなに多くないのだ。
それに、仕込むたび石黒さんの真摯な姿を思い出す。ひとときも気を抜かず丁寧に作られた麹が、また次の一年も家族と自分の毎日を支えてくれる。その思いをこめて、今年も味噌作りしようと思う。