茨城県日立市
工業都市である日立市には、もう一つの顔がある。それは「桜の街」であること。海と山に囲まれたこの街のいたるところで、春になると見事な桜が満開になるのだ。なぜ日立のシンボルは桜なのか?そして日立の街の、もう一つのシンボル「大煙突」と桜の関係、そしてこの二つに深く関わる「日立市天気相談所」の存在を、「ジオネット日立」の人々に教えてもらいながらハイキングした。
最寄りのICから【E6】常磐自動車道「日立中央IC」を下車
最寄りのICから【E6】常磐自動車道「いわき中央IC」を下車
昨年3月のある日。日立市在住の田上正敏さんから、こんなメールが来た。
「日立市に群生しているオオシマザクラが来週頃から一斉に開花します。 かなり広い面積に一面に開花して絶景なのですが、場所が限られているのであまり知られていませんので、日本最古の地層の上に咲く桜の群落として是非取材に来て頂きたいと思います」
言わずと知れた工業都市である日立市には、もう一つの顔がある。それは「桜の街」であること。春になると、この街のいたるところで見事な桜が満開になるのだ。それは私も知っていた。
しかしメールに添付された写真を見ると、どうやら街なかで撮られたものではないようだ。どこかの山頂から撮ったのだろうか? 高いところから山も街も俯瞰した景色が広がっていた。そして手前の山の斜面いっぱいに桜が咲いている。山の中腹には大きな煙突も立っている。山の向こうには小さく日立の街が見え、そしてその先には青い海が写っている。街のすぐ近くでこんな風景が見られるんだ。これはぜひ行きたい!
しかしである、このメールをもらってからほどなく、日本はコロナウィルスの感染症拡大によって、未曾有の「緊急事態宣言」下に入った。
それから1年、私は田上さんがくれたメールを思い出したのである。
よし!
今年こそはあの桜の山に登ってみよう。私は早速、田上さんに連絡を取ったのだった。