未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
177

群馬県邑楽郡

旅に出たい! でも行けない! というストレスを抱えている人に猛烈にお勧めしたい。群馬県にある日本最大のブラジルタウン、大泉町。ここには、ホットでサンバな人と景色とフードがある。

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.177 |12 January 2021
  • 名人
  • 伝説
  • 挑戦者
  • 穴場
群馬県邑楽郡

最寄りのICから【E50】北関東自動車道「太田桐生IC」を下車

【E50】北関東自動車道「太田桐生IC」までを検索

最寄りのICから【E50】北関東自動車道「太田桐生IC」を下車

【E50】北関東自動車道「太田桐生IC」までを検索

#1ブラジルへの想いが昂った僕が向かったのは……

これまで行ったところでどこが一番よかった? という会話は、旅好きの定番だ。僕の場合、足を踏み入れた国や場所はたいてい好きになってしまうという頭のなかがラブ&ピースのお花畑なんだけど、「住んでみたい!」と思ったところは、そんなに多くない。

スペインのバルセロナ、キューバのハバナ、そしてブラジル。ひとり旅で訪ねて、気候や景色、食べ物、町の雰囲気やリズム、そこで暮らす人たち、すべてに心を奪われた。ブラジルだけ都市ではなく国なのは、どこにいっても楽しかったから。

バルセロナに関しては、2006年から2010年まで4年間、現地で生活して大満足、もう悔いはない。ハバナは2006年に1度行って、あっという間に14年経ってしまった。ブラジルは2006年と2014年に行って、計1カ月半ぐらい滞在したんだけど、国が大きすぎて(日本の22.5倍!)、まだまだ堪能しきれていない感がある。

ああ、キューバとブラジルにまた行きたい。でも、どちらも気軽に行けるところじゃない。特に、日本の裏側にあるブラジルは、飛行機の乗り継ぎも含めると30時間前後かかるから、かかるお金も時間もハードルが高い。障壁があると、より恋しくなるのはロミオとジュリエットと同じ。自由に移動できない日々が続くなかで、思いっきり旅をしたいという旅欲の高まりとともに、僕のなかでブラジルへの想いが昂っていた。そうしたら先日、本当に唐突に閃いた。

大泉町観光協会のオフィスにあるカーニバルの衣装。装着体験もできる。

日本には、ブラジルタウンがある! 現地に行けないなら、日本のブラジルに行こう!

思い立ったが吉日。僕は日本最大のブラジルタウン、群馬県の大泉町に向かった。

このエントリーをはてなブックマークに追加

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。