食後、スーパーのなかをぐるっと歩いたら、日本では目にしない商品ばかり。巨大なソーセージ、フェイジョアーダの豆、トウモロコシ味のアイス、ブラジルでは日常的に飲まれているガラナジュース……。僕は旅先で現地のリアルな生活の匂いがするスーパーに行くのが好きなんだけど、「Ci Brasil」には「ブラジル風」ではなくて、濃厚なブラジルの香りが漂っていて、もうたまらん!
「Ci Brasil」の店内をひと通り巡った後、向かい側にあるスーパー「タカラ」に入ったら、ここは「Ci Brasil」よりも広くて、さらにいろいろな食材がある。店の片隅には洋服屋や携帯電話ショップもあって、洋服屋をのぞいたら、店員のお姉さんが目を閉じてウトウト……。もう、僕の頭のなかは「ここはブラジル」モードになっているから、そういう姿を見るのも懐かしく、嬉しい。お店のなかで富樫さんが親しげに話し始めた男性は、タカラの店長さん。ブラジルでよく見る陽気なおじさんで、写真を撮らせてほしいといったら、巨大な肉の塊を持って満面の笑みでポーズをとってくれた。
次に向かったのは、すぐ近くのパン屋さん「トミ」。ここでは、僕がブラジルでよく食べていたハンバーガーも売られていた。ブラジルでは大手チェーン店以外にも、安く気軽に食べられるハンバーガーショップがたくさんあって、その場で焼いてくれるジューシーなお肉を素朴な味のパンで挟んだだけのシンプルなバーガーが、めちゃんこ美味いのだ。
お店では、トミの名物、総重量1.2キロのメガトミバーガーを今まさに食べ始めようとしているお客さんがいた。アポなしでお店に来たタイミングで、巨大なバーガーを注文している人がいることがまたなんともブラジルっぽい(ブラジル人はよく食べる)。思わず、写真を撮らせてもらう。
とんでもないデカさと迫力に慄きつつも、なんともおいしそうな見た目と香り。僕の脳みそは「食べたい!」と訴えていたけど、ランチにフェイジョアーダとイチボのステーキを食べて、富樫さんに「よく食べますね」と苦笑されていた僕の胃は、もう定員オーバーだった。