彼女たちにお礼を告げて部屋に戻り、ゆっくりしていたら24時になってしまった。そろそろ風呂に入らなければならないが、先ほどの3人組が「風呂になんかいた」と言っていたので、なかなか入る気にならない。
Bさん「温泉入ってる時、小柄な人が脱衣所に入ってきたのが見えたんですよ。誰か入ってきたなぁと思ったんやけど、少ししておれへんくなって。私らがいるから入るのやめたんかなぁって思ったんです。扉の音もしたもんね」
Aさん「私もその時、誰か入ってきたなって気づきました。ザワザワって、何人かの話し声が聞こえて、たくさん人きたなぁと思ってたら消えてしまって。Bちゃんに聞いて、やっぱり誰かいたよねって」
Cさん「私は一切なんも感じひん。何も知らんかった」
他のお客さんがいてくれるといいなぁと祈りながら風呂へ向かったが、祈りは届かなかった。目を閉じるのが怖いので、目を開いたままシャンプーを流したら、すごく痛かった。
滞在時間は10分もなかったと思う。もっと早い時間に入ればよかったと悔やみながら部屋へ戻り、私は仮眠をとった。
未知の細道の旅に出かけよう!
大人たちが童心にかえる宿「緑風荘」を訪ねる