未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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地域を超えて水を繋ぐ 「流域外分水」の巨大インフラ施設に潜入!

文= 松本美枝子
写真= 松本美枝子
未知の細道 No.273 |27 January 2025
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#7玉里立坑

巨大防音ハウスに包まれた工事現場

すっかり夕方になった頃、玉里立坑へと到着した。ここはシールドマシンという最新技術を駆使して、地下40メートルの位置で霞ヶ浦から那珂川へと向かって、今まさにトンネルを掘り進めている工事現場だ。この立坑の周辺は工事現場のすぐ近くに工場や住宅などが多い。そこで周囲の環境に配慮して、工事現場全体を途中から巨大な防音ハウスで覆ったそうだ。

ここが中央制御室だ!

まずは巨大モニターで工事現場のビデオを見て、工事状況の説明を受ける。さらに中央制御室を見学した。トンネルを掘削する円柱型のシールドマシンは、部品を立坑から地下までおろし、それを地下で組み立てて、土砂を掘り進めていく。制御室はこのシールドマシンをコントロールする大事な部屋なのだ。

  • 宮下所長(右)と五十嵐さん(左)
  • ガラス張りの中央制御室を後方から見学できる

さて中央制御室を出て、ヘルメットを被って、地下の現場へ向かう。立坑の上から地下の景色を覗くと、先ほどの茨城立坑と同じように深い穴が広がっている。立坑の周りにもさまざまな部品の整理や、掘削した土砂などを処理する場所などがあった。

  • 組み立て前のセグメント
  • 地下から掘削した土砂
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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。