さて同じ水戸市内の河和田町、桜川沿いにある桜機場へと移動する。
桜機場では、令和4年度より、那珂川から取水した水を、地下に設置したポンプで汲み上げ、桜川に放流する桜川試験通水が夏に行われている。さらにその水は、茨城県と水戸市が連携して行っている「千波湖導水事業」により、千波湖まで導水される。
まちなかにある桜川と千波湖は、水戸の人々に親しまれてきた水辺だ。だが以前から夏場のアオコの発生による水質の低下と景観の悪化が懸念されていた。桜川試験通水により、那珂川の水を桜川に流し、千波湖に導水されることで、夏場のアオコの発生が減り、水質は見違えるほどに、良くなってきているという。
すべての施設整備が完了している桜機場も、見学することができる。地下数十メートルの空間を俯瞰できる回廊や、エレベーターで地下40メートルほど降って見るポンプ室など圧巻の施設だ。何より、水戸の住宅街の地下深くに、このような巨大設備があることが、ワクワクするのだった。