未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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ちょっと変わった水族館、札幌に誕生 観察、発見、乾杯!水の世界に浸る時間

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.239 |10 August 2023
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#8都市型水族館の最適地・札幌

僕が取材に行ったのは、7月19日。オープン前日で慌ただしい雰囲気のなか、山内さんは静かに気持ちを昂らせているようだった。

企業に属しながら水族館を運営するのと、そのために起業して運営するのとでは、重みが異なる。よく思い切りましたね、というと、山内さんはほほ笑んだ。

「すみだ水族館の時から、仕事帰りにふらっと立ち寄る都市型水族館を作りたいと思っていました。札幌はそのコンセプトの最適地だと思うんです。まさに都市だし、洗練されているかっこいい街じゃないですか。だから、ここでやってみたかった」

250種4000点の生物を展示するアオアオ サッポロを設計する際、特に意識したのは視点。来館者に「さあ、見てください!」とプレゼンするのではなく、お客さんに寄り添い、同じ目線で水族館を楽しむことを目指した。バックヤードを公開したり、海の生き物ならではのビジュアルに着目した展示をしたり、水槽を見ながら飲食できるスペースを作ったのも、水族館巡りを趣味にしてきた山内さんならではだろう。

初年度の目標は、100万人。これは、日本の水族館の年間集客数でベスト10に入る数字だ。

「僕のイメージを超えるような、個性的な展示ができました」と自信を見せる山内さん。その視線の先には、青海原が広がっている。

山内さんお勧めの飲食スペース。
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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
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