未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
237

新潟・糸魚川に眠る野天風呂を目指す 甦りし秘湯を訪ねて

文= Numa
写真= Numa
未知の細道 No.237 |10 July 2023
この記事をはじめから読む

#2「糸魚川」の由来とは?

根知から梶山元湯のある頸城駒ケ岳(中央)を望む。

糸魚川市街から姫川沿いに車を走らせた私は、ふとあることに気づいた。カーナビのマップのどこにも「糸魚川」と名付られた川が見当たらない。一体どういうことなのだろうと思い、コンビニで停車した際にググってみると、市のホームページに「糸魚川市に『糸魚川』という川はありません」と明記されていた。どうやら名前の由来については諸説あるようだ。

そのうちのひとつ、「イトヨ(糸魚)という魚が地域の河川に数多く棲息していた」という言い伝えをもとに旧糸魚川市は1955年(昭和30年)、その魚をあしらった市章をデザインした。しかし、現在では異なる説が有力視されているものの、それに対してもいくつかの疑問点が指摘されており、真相は藪の中だ。「ちなみに、イトヨは昭和40年代前後から河川の汚染等で市内では全くと言っていいほど見られなくなりました」という一文を読んだところで、私はビミョーな気持ちになり、スマートフォンの画面を消した。

このエントリーをはてなブックマークに追加

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。