青山さんは1982年に生まれ、兵庫県尼崎市で育った。「幼い頃から絵を習っていて、モノづくりや自分を表現することに憧れを持っていた」と話す。
高校卒業後は服飾系の大学でファッションデザインを学んだものの、思うような結果は残せなかった。
「こだわりが強すぎて、自分が納得いく服を作れなかったんです。見た目はきれいだけど、期限に間に合わず裏地がなかったり縫製がイマイチだったり。あと一歩のところで成し遂げられないことが続き、次第に自分には向いていないと思うようになりました」
大学卒業後、アパレルの販売員になったが1年で辞め、「将来食いっぱぐれないように事務スキルをつけよう」と、市役所と司法書士事務所で約7年働いた。
自身を「なにごとも中途半端だった」と評する青山さんのターニングポイントは、31歳の時に訪れる。
「会社を辞め、ワーキングホリデーでオーストラリアに行くことにしました。幼少期にテレビで『世界ウルルン滞在記』を見てから、ずっと海外に憧れがあって。学生時代、親に『留学したい』と言ったのですが、目的もなく海外に行くことを反対されて行けなかったんです」
青山さんは年齢制限ギリギリの30歳でビザを取得し、2015年12月にオーストラリアに旅立った。