深谷さんは最近、市民生活課に配属された。もっとも地域の人と関われる部署のひとつだ。そして須藤さんは、来年水戸市の中心地に開館する新しい市民会館のオープンのための部署の課長になった。市役所の一大プロジェクトである。今はこのエリアの名称を市民とともに考えるプログラムを開催中だ。
多忙なふたりの活動は、プライベートにも業務にも分け目がない、まるでひと続きのように思える。大変なことも多いのではないだろうか。その疑問に、須藤さんはこう答えてくれた。「まちづくりは人のためというより、結局は自分のためですから。自分の住む街がよいところであるように、ってね」