未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
199

偶然から始まるミステリーツアー 三内丸山遺跡の謎を巡る

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.199 |10 December 2021
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#11三内丸山ストーンジャーニー!?

いろいろな形やデザインの土偶たち。僕が作った土偶に似ているような、いないような……。

終始、興奮しまくりで「さんまるミュージアム」も巡った僕の感想は、三内丸山遺跡の縄文人、謎が深い! 古代遺跡の謎と言えばエジプトのピラミッドとか、ナスカの地上絵とかいろいろあるけど、日本人の僕からしたら、三内丸山遺跡も同じくらいのインパクトがあった。

今後、最新のテクノロジーを使って、三内丸山遺跡の縄文人がなぜ、どこに消えたのか、大型掘立柱建物跡をどう建てたのか、どうやって各地の石を手に入れたのかなどなど、すべての謎を検証してほしい。そういえば、西さんが「三内丸山遺跡はまだ40%しか発掘されていません。もっと大きな遺跡が出てくるかもしれない」と言っていた。残り60%のことを考えると、ワクワクする!

新聞を見た時に抱いた「縄文遺跡って、世界文化遺産になるようなものなの!?」という疑問は、三内丸山遺跡を知った僕にとって笑止千万。世界文化遺産になってもっともっと注目されるべきだし、西さんをはじめ、応援隊の人たちから解説を聞けば縄文時代に魅了される人も増えるだろう。

そうだ! 著名な探検家で医師の関野吉晴さんはかつて、太古の人類拡散のいちばん長い距離、アフリカから南米最南端のナバリーノ島までの道のり約5万3000キロを10年かけて踏破した「グレートジャーニー」に出た。

僕は三内丸山遺跡の縄文人が石を手に入れる過程をたどる「三内丸山ストーンジャーニー」、やってみようかな?

全長32センチの「大型板状土偶」。三内丸山遺跡ではほかに2000点を超える土偶が出土している。
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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
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