未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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「地元に帰ってきた」
そう思える風景はありますか?

新発田に根ざす記憶を旅するメモリップ

文= 志賀章人
写真= 志賀章人
未知の細道 No.75 |25 September 2016
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#2ニコタンGO!めざせニコタンマスター!

「太陽の塔」にも顔がある。一見、アンニュイな顔をしているのだが、怒っているように見えたり、笑っているように見えたり、さまざまな表情を見せてくれる。まるで眺めているぼくの、その日の感情を映し出しているのではないかと思うくらいに。もしかすると、新発田市の住人にとってニコタンの顔も同じかもしれない。

しかし、一見さんである旅人にとっては別の意味で表情を変える。それぞれが置かれているロケーションや背景がまるで違うのだ。


①交通の要所にある初号機


住所:新潟県新発田市中曽根町3-13-4
新潟市から新発田市、そして山形県へと続く国道7号線。新発田の中でも繁華な通りに、2体の背中合わせのニコタンがいる。運転席からニコタンと目が合うのだが、新潟市内に向かう際には「行ってらっしゃい」と、その帰り道では「おかえりなさい」と話しかけてくれるようである。


②電車の窓から見える本社のお膝元


住所:新潟県新発田市豊町1-4-23
JR新潟駅から電車に乗ること35分。新発田駅に到着する直前に車窓から見えるニコタン。久しぶりの帰省なら郷愁もひとしおだろう。旅人にとっては「新発田へようこそ」と言っているようでもある。新発田ガス本社もここにある。


③ニコタン&モモタンのペアタンク


住所:新潟県北蒲原郡聖籠町藤寄3147
緑色の「ニコタン」にはガールフレンドがいる。桃色の「モモタン」である。現時点ではニコタンとモモタンが同時に見られるスポットはここだけ。遠くからでも目立つので、横顔が並んで見えるポイントなど撮影スポットを探すのもオツ。Google Earthで探すのも楽しい。


④最もカワイイと噂のニコタン


住所:新潟県胎内市清水9-148
ここではニコタンに最接近できる。数値上は①のニコタンが最大だが、近くで見られるぶん、こちらのほうが大きく見える。ニコタンの目は「ハ」の字になっていて、その角度がカワイイを左右するのだが、巷ではこのニコタンが一番だと噂されている。違いが分かるあなたはニコタンマスターに違いない。


⑤生まれ変わったばかりのモモタン


住所:新潟県胎内市築地3266
④から6kmほど離れた場所にモモタンが。最近まで緑色のニコタンだったが、近隣の子供たちにアンケートをとったところ、「モモタンがいい!」という声が多く、ピンクに塗り替えることになったという(写真は背中だが顔もある)。塗り替えはメンテナンスもかねて10年に1度。超音波検査までして破損……いや、怪我がないかチェックするそうだ。

こうして書いてもあっという間だが、車で3時間もあればコンプリートできる「ニコタンGO」。その途中で、海に浮かぶ謎の施設があった。聞いたところによると、これが採掘所。新潟県では石油を掘ると天然ガスも吹き出すケースが多いらしく、原油は国内生産の63.9%、天然ガスは国内生産の77.1%。日本一のガス地帯にニコタンは立っているのである。

地元の方の投稿によれば、雪の日にはこんな表情になることも。どこまでも憎めないニコタンだが、ガスタンクに顔を描くようになったキッカケは何だったのだろうか。


未知の細道 No.75

未知の細道のに出かけよう!

こんな旅プランはいかが?

ニコタンと新発田城下街をめぐる旅
(1泊2日)

最寄りのICから日本海東北自動車道「聖籠新発田ICを下車
1日目
記事内で掲載した住所を頼りに「ニコタンGO」。全5箇所(全7種)のニコタンを探す。ガスについて聞きたいことがあれば、 新発田ガスショールーム くらすテージ へ。ランチは新発田の謎グルメ「シンガポール食堂」の「オッチャッホイ」がおすすめ。ディナーはすき焼き「八木」。とろけるお肉をいただきながら、話し上手なお母さんから新発田まつりのお話も聞けるかも。
2日目
新発田城とその城下町を散策。地元スーパーで「茶豆」を買ってお土産に。ふつうの枝豆よりもはるかに色濃い味がたまらない。最後に月岡温泉に立ち寄って帰路へ。
※新発田まつりは毎年8月27〜29日に開催。台輪は各町内に展示されている場合もあるので イクネスしばた の観光案内所などで聞いてみるといいかも。

※本プランは当サイトが運営するプランではありません。実際のお出かけの際には各訪問先にお問い合わせの上お出かけください。

ライター 志賀章人(しがあきひと)

「え?」が「お!」になるのがコピーです。
コピーライターとして、核を書くことで、あなたの言葉にならない想いを言葉にします。
京都→香川→大阪→横浜で育ち、大学時代にバックパッカーとしてユーラシア大陸を横断。その後、「TRAVERINGプロジェクト」を立ち上げ、「手ぶらでインド」「スゴイ!が日常!小笠原」など旅を通して見つけたモノゴトを発信中。次なる旅は、夫婦で世界一周!シェアハウス暦8年の経験から、子育てをシェアする未来の暮らしも模索中。
伝えたいことを、伝えたいひとに、伝えられるようになる。そのために、仕事のコピーと、私事の旅を、今日も言葉にし続ける。
「新聞広告クリエーティブコンテスト」「宣伝会議賞」「販促会議賞」など受賞・ファイナリスト多数。

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。