料理教室で出会ったという3人は、大阪から「亀ちゃんに会いにやってきた」という。なんと3人のうちふたりは、霊感があるそうだ。
Aさん「ここに泊まった友だちはね、『オーブ(光の玉)がついてきた』って言ってた」
私「ついてきたってどういうことですか?」
Aさん「自宅に帰ってからも、自撮りするとオーブが写るようになったんやって」
私「え!亀麿は家までついてきてくれるんですね」
Aさん「楽しかったらついてくるんかもねぇ。その友人はそのあとオーストラリアに移住して、今はマッチングアプリでできた彼氏と一緒に住んでるんですよ~」
Bさん「私の知り合いにもいたなぁ。緑風荘から帰って、たしか1カ月以内の話やったと思う。その人が三輪山にのぼったとき、すれ違った行者(仏道の修行をする人)に『あなた座敷童子がついてますね』って言われたらしい」
でるわでるわ。夢中になって彼女たちの話を聞いていたら、「霊感はまったくない」というCさんが、私におもちゃのピアノを渡しながらこう言った。
Cさん「とりあえず仕事は忘れて一緒に楽しみましょうよ!そのほうが、亀麿も出てきてくれるはずや」
Aさんはラッパ、Bさんはマラカス、Cさんはギター、私がピアノを持って輪になる。「せーの!」の合図で小さな演奏会が始まった。でたらめな音楽に乗せて、誰かが「亀、出ておいで~」と呼びかける。
楽しそうな彼女たちを横目に私は、「こんなところで、目標を達成するとは……」と感慨に浸っていた。実は2025年の目標のひとつに、「バンドを結成する」があったのだ。新年も早々に、妙な形で叶ってしまった。
未知の細道の旅に出かけよう!
大人たちが童心にかえる宿「緑風荘」を訪ねる