未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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座敷わらしの「亀麿」がもたらす一期一会 大人たちが童心にかえる宿「緑風荘」を訪ねる

文= 白石果林
写真= 白石果林
未知の細道 No.275 |25 February 2025
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#3「座敷わらしの宿」になったワケ

座敷わらしは、岩手県や青森県を中心に伝わる子どもの姿をした精霊的な存在で、住みついた家や目撃した人に幸運をもたらすといわれる。

私が取材する緑風荘が、「座敷わらしの宿」といわれるようになった歴史はこうだ。

南北朝時代(1300年代)、緑風荘当主の先祖である藤原朝臣藤房は、南朝の後醍醐天皇に仕えていたが、南北朝戦争で北朝側の足利に敗れる。そして落ち延びた先が、現在の岩手県二戸市だった。

旅の道中、6歳の息子・亀麿は病に倒れ、「末代まで家を守る」という言葉を残し息を引き取った。その後、亀麿は緑風荘の奥座敷に現れるようになったと伝えられている。

緑風荘では、撮れた心霊写真をテレビで流している

緑風荘にはこれまで、漫画家の故・水木しげるをはじめ、本田技研工業創業者の本田宗一郎氏、パナソニック創業者の松下幸之助氏、作家の金田一京助氏、原敬元首相など、多くの著名人が訪れたそうだ。

一時は予約が3年待ちだったこともあるという。口コミやSNSを見ると、「お腹に乗られた」「写真にオーブ(光の玉)が写った」など、たくさんの声が寄せられていた。

そういえば知人が、「座敷わらしは心のきれいな人にしか見えないらしい」と言っていた。「お腹に乗られたなんて、おいしすぎるだろう……!」と嫉妬している私のもとに、亀麿はやってきてくれるだろうか。

未知の細道のに出かけよう!

こんな旅プランはいかが?

大人たちが童心にかえる宿「緑風荘」を訪ねる

最寄りのICから【E4A】八戸自動車道「浄法寺IC」を下車
1日目
緑風荘にチェックインしたら、槐の間へ。亀麿にお供えをするもよし、宿泊客と亀麿の話題で盛り上がるもよし。夜はあたたかい露天風呂でリフレッシュ。
緑風荘
2日目
午前中に亀麿神社へ。金田一温泉の宿泊客は、緑風荘の受付でご朱印を買うこともできる(要前日予約)。チェックアウト後は、近隣のカフェでランチをして、周辺を散策しよう。「三浦哲郎ゆかりの家」や「分教場講堂」がある。
三浦哲郎ゆかりの家
分教場講堂

※本プランは当サイトが運営するプランではありません。実際のお出かけの際には各訪問先にお問い合わせの上お出かけください。

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