酒井さんとお話ししながら食べたスパイスカレーは、彼女が好きでメニューに加えたのだそうだ。スパイスが豊かに香る本格的な味で、これを食べだけに来たくもなるなあと思った。酒井さんが「偏見に満ちた」と笑う、ここだけの本棚のラインナップを眺めに、酒井さんとおしゃべりしに、カレーを食べに……森の中にぽつんと立つ本屋は粒よりの魅力をたくさん抱いている。
酒井さんと楽しくおしゃべりできたこと、これから読むべき本がカバンにたくさん入っていることは、予想以上に私を幸せで満たしていた。その余韻は家に帰ってからも続いていて、さらにもくめ書店とつながっていたい気持ちがして、「もくめブック倶楽部」に入会。月額500円で、酒井さん渾身の月イチメルマガや、読書会参加、無料のパーソナルブックセレクトなどの会員特典がつく。もくめ書店の継続にささやかながら貢献したいし、読書会に憧れていた私にはぴったりだ。
かくして、私はもくめ書店に行く前より、格段に本のことを考えているし、読書が身近になった。そんな話をまたしに行きたい。