未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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パーカー、ラップにエコ住宅!? 拍手と握手がしたくなる北方民族博物館

文= 川内イオ
写真= 川内イオ/古谷さおり/マエノメリ史織
未知の細道 No.252 |11 March 2024
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#9リピート確定

アイヌの民族衣装を着て撮影することもできる。

北方民族博物館の常設展示物は約900点で、展示エリアもそれほど広くない。早足で見て周れば、恐らく10分もかからないだろう。

でも、それはもったいない。衣食住をメインに据えた展示は見どころ満載で、解説やところどころに用意された映像をチェックしてまわると、1時間ではぜんぜん足りない。北方民族が使用してきた毛皮に触れられるコーナーやアイヌの衣装を着用できるコーナーも楽しんでほしい。

アイヌの博物館といえば「国立アイヌ民族博物館ウポポイ」があるけど、アイヌを北方民族のひとつとして捉え、ほかの民族と比較できるのもこの博物館ならではの体験だ。

  • ここでは紹介できなかった展示が盛りだくさん。時間に余裕を持って訪ねてほしい。

アイヌ語から日本語になった言葉たち、パーカーのルーツ、自然素材だけで作られるエコ住宅、床屋さんが発見したオホーツク文化、エスキモーのラップバトル……。展示室を出た時には、それまでなんの知識もなかった北方の民族への親近感と尊敬の念が湧いてきた。

僕はまた必ず、北方民族博物館を訪れる。そして、身の回りの人たちに「あそこは本当に素晴らしい」と伝え続けよう。

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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
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