筋金入りの焼き肉好きが暮らす町、北見。「真冬の夜のアウトドア焼き肉」のアイデアが生まれたのは、偶然か、必然か。
「以前から、北見の青年会議所のメンバーと、北電さん、北ガスさんなどの支店長の皆さんが集まる『でさき会』が開かれていました(現在は『ぼらんち会』)。支店長さんは転勤が多く、ほかの町のことにも詳しいので、ほかの町ではどんな取り組みをしているのか、北見ではなにをすべきか、意見を聞く機会があったんです。その時に、北見の寒い冬に外で焼き肉をしたら面白いって話になったそうです」
山本さん曰く、「1回きりの遊びのつもり」で始まった「北見厳寒の焼き肉まつり」は、2000年2月29日、チケット1000円で七輪150台を用意して開催された。参加者1400人と報じられているが、「チケットはたくさん売れても、来る人は半分程度」で、実際は数百人程度ではないかと苦笑する。ただ、参加者からは好評だったこともあり、1回きりの予定が、継続されることになった。
それからしばらく、北海道内でも知る人ぞ知る存在だったマニアックなお祭りがブレイクしたのは、2013年にバラエティ番組『秘密のケンミンSHOW』で紹介されたのがきっかけ。これを機に全国区のお祭りとなり、県外からも参加者が集まるようになった。その人気は衰えることを知らず、むしろメラメラと燃え上がり、25回目となる今年は500枚のチケットが即日完売したそうだ。