茨城県結城市
茨城県結城市にある「株式会社結城麦酒(ビール)」。市内唯一のブルワリーを立ち上げたのは、元校長先生。定年退職後、61歳で始めたという小さな小さなブルワリーを訪れた。
最寄りのICから【C4】圏央道「五霞IC」を下車
最寄りのICから【C4】圏央道「五霞IC」を下車
「自分が生きた証を残したいと思ったんです」
塚越敏典さんはそう話す。
37年間の教員生活を終え、2019年、61歳で結城麦酒を立ち上げてから4年が経つ。
結城麦酒がある茨城県結城市は、栃木との県境に位置する。ユネスコ文化遺産にも登録された、蚕の繭からつくられる絹織物「結城紬」で知られるまちだ。
結城麦酒の定番品「つむぎエール」は、蚕の餌となる桑の実(マルベリー)を使ったビール。取材前に飲んでみると、フルーティな甘みが口いっぱいに広がり、最後に香ばしさが鼻を抜けた。
ここ結城市で、地元産の大麦やフルーツ、教え子がつくったトウモロコシなどを使い、10種類以上のクラフトビールを造っている塚越さん。
結城市唯一のビール醸造家が、小さなブルワリーを立ち上げるまでの軌跡を辿った。