未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
244

茨城県常陸太田市

コロンビアに生まれ、イタリアやスペインで修行したシェフのラウル・ピネダさんが、南アメリカからもヨーロッパからも遠く離れた、茨城の静かな里山に移住&開業!
本格的な薪窯によるピザやパスタのイタリア料理店は、コロナ禍もなんのその、やがて多くの人たちが、この店の料理を食べに集まるようになった。シェフの本格的な料理と熱い心で、静かな里山と人々を変えたレストランの物語。

文= 松本美枝子
写真= 山野井咲里
未知の細道 No.244 |25 Oct 2023
  • 名人
  • 伝説
  • 挑戦者
  • 穴場
茨城県常陸太田市

最寄りのICから【E6】常磐自動車道「日立南太田IC」を下車

【E6】常磐自動車道「日立南太田IC」までを検索

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#1地球の反対側からやってきたシェフ

茨城県の県北地域、常陸太田市の静かな里山に車を走らせていると不意に、たくさんの車が止まっている一角に出くわした。近隣ナンバーの車はもちろんのこと、遠くからツーリングの途中だろうか、県外ナンバーのバイクや車。それにサイクリストたち。ここは『イタリアン料理楽生流(ラウル)』というレストランの駐車場だ。

大きな蔵のような店の中へと一歩入ってみる。高い天井の下には、この店を囲む田んぼと畑からは想像もつかない空間が広がっていた。すぐに目に飛び込んでくるのは、店を見守るように佇む大きな薪窯。そこから熱々のピザが次々と焼きあがっていく。

色とりどりの食材を使っているのがすぐに分かるカウンターキッチンでは、スタッフたちがきびきびと、でもにこやかに腕を振るっている。その中心にいる真っ赤なユニフォームを着たその人こそ、この店のオーナーシェフ、コロンビア出身のラウル・ピネダさんだった。

『イタリアン料理楽生流(ラウル)』のオーナーシェフ、ラウル・ピネダさん
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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。