移動の車中、高谷さんが「食べ比べをするようになって、同じアップルパイなのにこんなに形も味も違うものができるんだ!って驚いたんですよね」と言っていたけど、3軒訪ねただけで納得した。アップルパイがこれほど独自の進化を遂げているとは! アップルパイのダイバーシティを実現した町、弘前。
コンシェルジュのふたりによると、「弘前アップルパイガイドマップ」に載っていないところも含めると、市内には今アップルパイを出す店が47店舗あるという。そのどこもが腕に寄りをかけて、工夫を凝らして、どこにも似ていないアップルパイを開発しているのだ。北川さんが案内したお客さんのなかには、2時間で8軒まわり、テイクアウトした人がいるという。気持ちはわかる。できることなら、ぜんぶ食べてみたい!
これまでは数カ月に一度食べる程度だった自分が、こんなにもアップルパイに惹かれてしまうとは想像もしなかった。もしまた弘前に来ることがあったら、新たにおいしい店を発掘したい。いやいや、葡瑠満やジョルダン、ブリックにも立ち寄りたい。この気持ちのせめぎ合いは、真剣に悩ましい。
今回の取材で3つのアップルパイを食べても、まだいけると感じた。人は1日で何個アップルパイを食べられるのだろうか?
アップルパイ、そのポテンシャルにカンパイ!