未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
174

千葉県いすみ市

千葉県の房総半島を走るいすみ鉄道が始めた「ワッペン・ワーケーション列車」。電車の中で仕事をするのとなにが違うのか? その効果を体験しに、いすみへ向かった。

文= 川内イオ
写真= 川内イオ
未知の細道 No.174 |25 November 2020
  • 名人
  • 伝説
  • 挑戦者
  • 穴場
千葉県いすみ市

最寄りのICから【C4】首都圏中央連絡自動車道「茂原長南IC」を下車

【C4】首都圏中央連絡自動車道「茂原長南IC」までを検索

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#1いつもと違う景色、風、音、出会い

いすみ鉄道の車内からの眺め。

車窓から外を眺める。ガタンゴトンという電車が走る音とともに、のどかな田園風景が流れていく。窓から吹き込んでくる風が、ひんやりとしていて気持ちいい。駅に着くと、リュックを背負った数人の女性がにぎやかに電車を降りた。紅葉の季節だから、ハイキングにでも行くのだろう。

電車が再び動き始めた。ふとホームに目をやると、今降りたばかりのひとりの女性が笑顔で手を振っていた。僕も手を振り返す。なんだか、こちらも楽しい気分になる。

いつもと違う景色、風、音、香り、そして、予想しない出来事。この非日常の「旅感」が刺激になって、アイデアが舞い降りてきそうな気がした。僕はいつもメモ帳代わりに使用しているスマホを開きながら、電車の揺れに身を任せた。その電車は、千葉県のいすみ市にある大原駅から大多喜町の上総中野駅まで14駅26.8キロを走るいすみ鉄道の「ワッペン・ワーケーション列車」だった。

大原駅発のいすみ鉄道。旅の始まり。
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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。