いすみ鉄道を利用して都内に戻る時、ネックになるのはほかの電車との接続。特に大原駅で外房線特急わかしおにうまく乗り継げないと、想像以上に時間がかかる。
そこで僕らは、別のルートを選ぶことにした。城見ヶ丘駅のすぐ近くにあるショッピングセンターから、東京駅行の高速バスが出ているのだ。アクアラインを通るこのバスに乗れば、一本で東京に帰ることができるし、時短にもなって便利。僕とオカジマさんは、高速バスに乗りながら、いすみ鉄道のワーケーションについて振り返った……と言いたいところだけど、取材を終えた解放感のせいか爆睡してしまい、目が覚めたら東京だった。
今回は日帰りを前提にしていたけど、上総中野駅からは温泉で有名な養老渓谷に行くことができる。会社員の人なら、片道50分の電車でアイデア出しやミーティングをしながら、温泉で合宿するのも楽しそうだ。きっと、オフィスでウンウンと唸りながら企画を考えるよりも、いいアイデアが降ってくるだろう。僕みたいな物書きにとっても、電車で思考し、温泉宿で執筆するのは贅沢な時間である。いつか試してみたい。
そうそう、いすみ鉄道の「動くワーケーション」で、ひとつアイデアがひらめいた。どんなものかって? まだ明かせないけど、きっと面白いことになるだろう。
いすみ鉄道の沿線では、春は桜や菜の花、晩秋は紅葉が見ごろになる。その頃にまたワーケーションにきたい。次はもちろん、テーブル付きの「キハ28」で、お弁当とコーヒーを持参して。