未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
152

等身大の「持続可能性」に出会う 山あいのトランジション・タウン体験

文= 小野民
写真= 小野民
未知の細道 No.152 |25 December 2019
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#3トランジションタウンのハードルは低かった

今回のツアーに参加してもっとも驚いたことのひとつに、トランジションタウンの立ち上げ方があった。誤解を恐れずにいえば、なんともゆるいのだ。「3人以上のメンバーがいること」、「メンバーの誰かがトランジションタウンの説明会に参加し、活動を理解していること」、「月に1回程度、定例の集まりを開いていること」を満たしていれば、「NPO法人トランジション・ジャパン」に活動立ち上げの宣言ができる。

そのハードルの低さへの驚きを小山さんに話すと「トランジション・タウンは規模にかかわらず、どんどん仲間が増えればいいなと思います。トランジション・ジャパンのネットワークを通じて情報交換やサポートができればいいですよね」と、おおらかだ。

トランジション藤野の活動も、「やりたい人が、やりたいときに」という考えが根底にあり、「お互いが無理をしないこと」を大事にしているのだと、この日1日を通して実感させられることになる。2008年の立ち上げ以後、映画の上映会、保存食やソーラークッカー作りなどの単発イベントから、徐々にさまざまなワーキンググループができていったそうだ。

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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
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