未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
268

石川県七尾市

能登半島の内海に浮かぶ人口約2200人の島「能登島」。2001年に2匹の迷いイルカがやってきた。それから23年間、能登島は野生のイルカがいることで有名な島となった。今、イルカはどうしているだろう。能登半島地震で被災したミナミバンドウイルカに会いに、能登島へ向かった。

文= きえフェルナンデス
写真= きえフェルナンデス
未知の細道 No.268 |11 November 2024
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石川県七尾市

最寄りのICから【E41】能越自動車道「氷見IC」を下車

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#1世界最北18匹のミナミバンドウイルカ

「わあああ! すごいすごい! こんなに近くで見られるんですか?」

「赤ちゃん、赤ちゃんがいる!!」

イルカが3メートル先に、はっきりと見える。小さな子どもイルカもいるようだ。

サウナのような暑さから解放された9月某日、船の上で私は、まるで小学生のようにはしゃいでいた。

3頭? 5頭? いや、10頭? 一体、何頭いるんだろう……。

「今では18頭になりました。最近では毎年のように子どもが産まれとるんです」

そう説明してくれたのは、民宿「山水荘」のオーナー石田直人さん(41)。イルカ船の船長だ。

石田直人さん。

航行しているのは、能登島の七尾西湾。震災で通行止めになっている能登島に架かる橋のひとつ「ツインブリッジ」をくぐると、反対側にブルーシートが張られた和倉温泉街が見える。波はなく穏やかだ。イルカの尾びれがあちらこちらで海面に、浮いたり沈んだりしている。

和倉温泉街を背に泳ぐイルカの群れ。
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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。