未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
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茨城県常総市・下妻市

茨城県南西部にある常総市。人口6万ほどのこの町には約6,000人の外国人が働いて暮らしており、その比率はなんと約10%。外国人のコミュティもブラジル人、スリランカ人、フィリピン人、パキスタン、インド、タイ、ベトナムなどなど、国際色が豊か。この地域で、外国人たちに「ママ」と呼ばれ、20年以上にわたって外国人コミュニティを支援してきた小笠原紀子さんとともに、常総市周辺の多文化スポットを巡り、そこで出会う人たちの声を聞く。

文= 松本美枝子
写真= 松本美枝子
未知の細道 No.264 |10 September 2024
  • 名人
  • 伝説
  • 挑戦者
  • 穴場
茨城県常総市・下妻市

最寄りのICから【C4】圏央道「常総IC」を下車

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【C4】圏央道「常総IC」

#1すべては「亀仙人街」から始まった

畑のなかに家とスーパーが点在する、北関東ならどこでもありそうな風景。しかし県道を車で走らせれば、街を歩く人々の多くが外国人であることに気づくだろう。

常総市は工場が多い町でもある。この工場の働き手として、1990年代ごろからまず日系ブラジル人が多く移り住むようになった。時代が進むにつれ、さまざまな外国人がこの町にやってきて、今ではスリランカ、フィリピン、パキスタン、タイ、ベトナム、中国など多くの国々の人たちが住む町としても知られている。いまや外国人の割合は10人に一人という。

そんな風景の一角に、奇妙な看板の建物がある。「亀仙人街」とデカデカと書かれた建物。料理店やカラオケ店、ネイルショップなどさまざまなテナントが入っているようだ。それだけではない。敷地内にも、居酒屋やマッサージ店、食料品店や雑貨屋などが、雨後の筍のようにぽこぽこと並んでいる。

ここで私を待っていてくれたのが、この町の外国人たちから「ママ」と呼ばれている小笠原紀子さんだった。

小笠原紀子さん
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未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。