茨城県常総市・下妻市
茨城県南西部にある常総市。人口6万ほどのこの町には約6,000人の外国人が働いて暮らしており、その比率はなんと約10%。外国人のコミュティもブラジル人、スリランカ人、フィリピン人、パキスタン、インド、タイ、ベトナムなどなど、国際色が豊か。この地域で、外国人たちに「ママ」と呼ばれ、20年以上にわたって外国人コミュニティを支援してきた小笠原紀子さんとともに、常総市周辺の多文化スポットを巡り、そこで出会う人たちの声を聞く。
最寄りのICから【C4】圏央道「常総IC」を下車
最寄りのICから【C4】圏央道「常総IC」を下車
畑のなかに家とスーパーが点在する、北関東ならどこでもありそうな風景。しかし県道を車で走らせれば、街を歩く人々の多くが外国人であることに気づくだろう。
常総市は工場が多い町でもある。この工場の働き手として、1990年代ごろからまず日系ブラジル人が多く移り住むようになった。時代が進むにつれ、さまざまな外国人がこの町にやってきて、今ではスリランカ、フィリピン、パキスタン、タイ、ベトナム、中国など多くの国々の人たちが住む町としても知られている。いまや外国人の割合は10人に一人という。
そんな風景の一角に、奇妙な看板の建物がある。「亀仙人街」とデカデカと書かれた建物。料理店やカラオケ店、ネイルショップなどさまざまなテナントが入っているようだ。それだけではない。敷地内にも、居酒屋やマッサージ店、食料品店や雑貨屋などが、雨後の筍のようにぽこぽこと並んでいる。
ここで私を待っていてくれたのが、この町の外国人たちから「ママ」と呼ばれている小笠原紀子さんだった。