未知の細道
未知なる人やスポットを訪ね、見て、聞いて、体感する日本再発見の旅コラム。
250

何もないけどなぜこんなに惹かれるんだろう…… ラオス人留学生と行く神奈川ラオス紀行

文= きえフェルナンデス
写真= きえフェルナンデス
未知の細道 No.250 |13 February 2024
この記事をはじめから読む

#443年前に日本へ渡ったラオス人女性

質問に終始にこやかに答えるビルン会長

日本在住歴43年、在日本ラオス協会のビルン会長に当時のことを伺った。

「日本へ来て右も左もわからない。もちろん言葉も。タイ国境の町ノーンカイの難民キャンプで3カ月間日本語を勉強してきましたが、すべての生活がゼロからのスタートでした」

「日本にはラオスらしいお寺がなかったんです……」と当時を振り返る。

ラオス人の生活は一般的に仏教と深い繋がりがあるため、お寺の存在はなくてはならないものだった。ラオス人難民の初期メンバー30人ほどで協力し、一家族20万円から100万を出し合い、約1000万円を集めた。そのお金で建物と土地を購入した。

  • 常にお坊さんが駐在している
  • 副会長を務める前会長の星野さん(左)と、シーントンさん(右)

2003年、「ラオス文化センター」を設立。ラオス人の心の拠り所になる場所ができた。

ラオスでは、ほぼ毎月仏教にまつわる行事が催される。そのタイミングに合わせ、ラオス文化センターでもイベントを開催しており、たくさんのラオス人が集まるという。基本的には自由参加だが、若者も積極的に参加している。

「奉仕をすることで徳を積んでいるんだよ」とサーンさんは教えてくれた。

イベントのチラシを作成しているラオス人兄弟。これもご奉仕のひとつ
このエントリーをはてなブックマークに追加

未知の細道とは

「未知の細道」は、未知なるスポットを訪ねて、見て、聞いて、体感して毎月定期的に紹介する旅のレポートです。
テーマは「名人」「伝説」「祭り」「挑戦者」「穴場」の5つ。
様々なジャンルの名人に密着したり、土地にまつわる伝説を追ったり、知られざる祭りに参加して、その様子をお伝えします。
気になるレポートがございましたら、皆さまの目で、耳で、肌で感じに出かけてみてください。
きっと、わくわくどきどきな世界への入り口が待っていると思います。